何のために旅をするのか
正直、あまり自分が「旅」をしているという実感はありません。旅と言うより、行きたい場所を訪れているだけ。 それが、たまたま続いているだけです。でも、説明しやすいので「旅」と言う単語を使うようになりました。 |
大学生時代、農家を回ったときは「幅広く、日本の農家の暮らしや農業を見る」と言うのが目的だった。短期間で全てを理解することはできないし、会話から想像する部分も多く「知る」ではなく「見る(触れる・聞く)」と言う感覚でいた。
当時は自分が農耕をするつもりはなかった。「農業者と共に、日本の農業や食をよくしていく」そんな将来をイメージしての旅だった。現在は、自分が会社で農耕をすることになり、視点が少し変わった。先進的農家の経営や哲学、地域の繋がりなど注目するようになったと思う。
古野農場奥さんの指摘
大学生時代は一部に偏らず、多くの農家の意見が聞きたくて、そして、今は、自分が就職し、農を中心に地域活性化のような活動をする時のために、「先進事例」や「考え方」のような物に触れたいと思い各地を巡っている。
しかし、「そんな転々として、何が分かるんよ。ちょっといただけで、うちのこと全ては分からん。」と言われてしまった。私は、長期でいる研修生のように、幅広い技術は学べない。作付け計画のイメージもできない。そういったテクニックに関しては、それで良いと思っていた。(5年前は就農しないと思っていたし、今は、)就職後に地域の人に学ぶ面が大きいと考えているからだ。また、数日いただけでも、その地域や農家の特色、自分が農業経営をする上でのヒントのようなものは得られる。しかし、奥さんの言う通り、全てが分かる訳ではない。長く付き合ってこそ気が付くことがある。
また、「(人間は)何を見ても、自分の分かっているものしか分からない」「自分の都合の良いように捕らえてしまう」ともおっしゃっていた。見たかった部分や想定していた物、抱いていた疑問を解消し、自分の求めていた答えで満足してしまう。短期間で地域を巡る時、そうなっている気がする。見落としている部分は数多くあるはずだ。
各地を転々とし、各地を比較しての考察ができたし、様々な取組みを見ることができた。コミュニティを広げられたのも、大きな収穫だと思う。しかし、通年しての研修をしたことはない。そういう時間の使い方をした方が、充実した学びができたのがどうか、定かではない。いや、そういった時間をとった方が、考えも深まり、他の地域を比較する際にも、もっと質の高い考察ができたと思う。。。
人生何事も、「別の選択をしていたら・・・」と考えていても進まない。今までの経験と反省を今後に生かそうではないか。就職後、(就職先がある)千葉県ではしっかり地域のことを長期的に学んでいこうと思う。
「外にばっかり気が向いている。自分に気を向けなさい。」
これも、奥さんの言葉だ。初めは人に気を使いすぎだって意味かと思った。どうやらそうではないな。多分、「外ばかり見ていないで、自分の内側を見なさい」という意味だと思う。動き続けているだけでは何も見えてこない。「自分の分かっているものしか分からない」のだから。たまには、落ち着いて、自分の内側に目をむけ、何がしたいのか、何を考えているのかを考えるべきだという意味だと思う。
人間の成長は「拡散」「集束」「定着」の繰り返しである(ちょっと違うけど確かこんなのだった。U大学 武道学概論より)。様々な情報を得て(拡散)、混乱してきたらそれをまとめ(集約)、たどり着いた考えを自分の物にする(定着)。そして、また拡散が始まる。
私の場合、拡散(旅など)ばかりになり、集束がないと思う。つまり、自分と向き合っていないのだ。もっと自分への理解を深める必要がありそうだな。それができれば見えてくる物も変わってくるのかも知れない。
今までの人生、反省は多々ありますが、 今年度が最後のモラトリアム。 次の耕作に向け、心は燃えていますよ!! |
随分、ブログと関係の無いことを書いてしまった。この記事以外にもこの所ブログの目的も曖昧になってきてるな。
渡仏前のままだし、表紙とか紹介文、早々に見直さないとですね。
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