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5/15/2015

フランスの、ちゅう食

日本同様、フランスでも昆虫食が注目され始めている。まだ、一般的な食材ではないが、虫食材の通販サイトや工場も存在する。
私は、2軒の昆虫食が食べられるレストランを訪れることができた。

モンペリエ Le Ban Thai
ここはタイ料理屋。アジア料理の店はいくつかあるが、虫が食べられるレストランは少ない。ここのメニューには、一般的なタイ料理に加え、昆虫お試しセットとサソリがある。お試しセットは16ユーロ。素揚げにして、塩とカレー味のような味付けをした、クロバッタ、カナブン、ヤシ芋虫(直訳です。ヤシ芋虫は多分カミキリムシだと思います。)が盛り合わせになっている。サソリは小さなサソリ2匹が乗ったサラダで9ユーロだった。
昆虫お試しセット


コウロギ

カナブン

ヤシ芋虫

バッタ



高い・・・

正直、美味しくはなかった。
揚げすぎ。どれも火が通り過ぎていて、特徴がない。塩とスパイスの味。
ヤシ芋虫は比較的味があった。バターっぽい?蚕っぽい臭いも少しあるけど、そこまで気にならない。
サソリ
サソリも揚げすぎでカラカラだったが、桜海老っぽい味を感じたカナ?





ニース Aphrodite
こっちはちょいと高級なレストラン。恐らくフランス料理店?
(僕からしたら)高級料理の中に、1つだけ虫を食べられるコースがある。なんと50ユーロ!
前菜はグリーンピースペーストとニンジンのムースと、蒸しニンジン。有機野菜を使っているとの事。
グリーンピースにミルワームが混じっている。というか、刺さっている?
まず、野菜が相当美味い!!こんなグリーンピースあるんだ!強い甘味と豆の香りが口の中に広がる。ペーストだから瞬時に消えていく。でも、ミルワームの素朴な豆っぽさが残り余韻が残る。虫がしっかり仕事をしている料理ってなかなか難しいけど、これは素晴らしい!



メインはエビのミルワーム乗せと夏野菜のサラダ
エビが相当生臭い。海が近いのに、何だこりゃ!!ミルワームの香ばしさがこの臭みをごまかしている。ミルワームなかったらこのエビ食えないかも。
サラダは、ズッキーニ、玉ねぎのみじん切りに、卵黄(60度で加熱しながら混ぜ、半液上にした物)を乗せていて、さらにその上からミルワームが散らしてあった。ここはミルワームはあってもなくてもいいと思った。やっぱり野菜は美味い!

メイン2つ目、今度は川魚(マスかな?)とコウロギ
魚の皮にコウロギの足がまぶしてある。香ばしさとか食感のためかな?あんま意味がない気がする。下のスープには、足を取ったコウロギが浮いている。
ここの虫は、高温の乾燥機で加熱と同時に乾燥させているらしい。この調理方なら虫の味を残すことができると。ミルワームは確かに素揚げより良かった気もする。でも、コウロギは生の方が圧倒的に美味い。蒸しコウロギを食べたことはないが、イメージ的にはそっちの方がよさそう。まぁ、そんなに需要がないから保存が効いて味を残せる製法が良いのだろう。でも、この料理は是非蒸しコウロギを試してみたい。

言わずもがな、魚はマズイ。





デザート、フレンチトースト、カカオクッキーとコウロギ添え
甘さ控えめのフレンチトーストにレモン風味の粉?が掛かっていた。酸味があって美味しい。コウロギはナッツ感覚で周辺に散らしていたのかな?悪くない。
上にコウロギ入りのウィスキーゼリーが乗っている。琥珀みたいで綺麗。味はコウロギでなくても良い。ゼリー自体が美味しい。




ちゅう食研究会を学生の時に作ったって話したら、厨房見せてくれた。調理方とか聞いたのもこのとき。
昆虫食を頼む人はそんなに多くないらしいけど、波があるって。多分、どこかで昆虫食の試食会(パリとかリオンとかでたまにやってるっぽい)とか、テレビで昆虫食が取り上げられた時とかにどっと来るんだろうな。2年前からこの虫コースは始めたらしい。



魚介はまずいけど、野菜は美味しい。店員さんも相当良い人。普通の料理を食に行くのもお勧め。 魚はアレだけど・・・